松月亭の、右下のあたり

検索窓が二十五年ぶりに変わったという新聞記事を玄関先で読んだ。台所に戻り、四十年使い続けている缶切りの渋い手応えを感じながら、近所の蕎麦屋の看板の欠けや、知人から届いた葉書の一節を思い出す。変わらないものと、変わったことに気づかないものの話。

AI はなぜ間違えるのか、そしてなぜ気づけないのか ── バイアス・ハルシネーション・メタ認知の欠如

AIはなぜ間違えるのか。学習データの偏りから来る『バイアス』、正しいデータを食べても起きる『ハルシネーション』、そして自分の間違いに気づけない『メタ認知の欠如』——三つの層を分けて整理する。間違える仕組みを知ると、AIとの付き合い方が変わる。aigeek.biz 編集長との対話から。

今週のAIニュース5選——資本と雇用、5月5週の転換点

2026年5月最終週のAIニュースから重要5本を厳選。Anthropic 6.5兆円調達、Dell株40%急騰、ClickUpの大規模AI転換、AIエージェント実装率1%、法王のAI回勅を横断し、資本流入と雇用構造の地殻変動を読み解きます。

AI はどうやって学習しているのか —— そして「学べる」ことと「使っていい」ことは、別の問題だった

AI はどうやって学習しているのか。大量の文章からパターンを掴む『事前学習』と、振る舞いを整える『調整(RLHF・Constitutional AI)』という二段階をたどる。核兵器の作り方のような危険な知識は含まれるのか、そして学習データの著作権をめぐっていま法廷で何が争われているのか——aigeek.biz 編集長との対話から、できることと、していいことの境界を考える。

そこに人が座っていない

新聞のテクノロジー欄に載っていた無人タクシーの写真を眺めながら、子どもの頃に熱心に眺めた科学雑誌の未来予想図を思い出した。空飛ぶ車も人型ロボットも来なかったが、運転席に誰もいない車は来た。それを見て手を振りかけてしまいそうな自分について、少し考えた。

法王レオ14世のAI回勅「技術は中立でない」

法王レオ14世が2026年5月に発表した回勅「Magnifica Humanitas」は、AIを「中立な道具」と見なす発想を否定し、設計・開発・利用の全段階で人間の尊厳を守る倫理判断を求める。AI開発者・政策立案者・一般市民それぞれへの行動指針を詳解する。

月200ドルのClaude Codeを、GooseがタダにするOSS

Anthropicが提供するAIコーディングエージェント「Claude Code」は月最大200ドル(約3万円)かかるが、OSSの「Goose」が同等機能を無料で提供していると話題だ。ファイル操作・シェル実行・マルチLLM対応を網羅するGooseの実力と、AIコーディングツールのコスト格差が企業にとって何を意味するか解説する。

Anthropic Claude Opus 4.8、企業の複雑業務を狙い撃ち

AnthropicがClaude Opus 4.8を発表。企業の複雑な業務フローを自動化する「エンタープライズ向け」設計が特徴で、競合ひしめくLLM市場で顧客ニーズへの応答力を武器に差別化を図る。モデルの特徴とビジネスへの影響を詳しく解説する。

AI はなぜ、会話を忘れないように見えるのか —— 文脈を畳み、外に置き、ときどき終わらせる仕組み

Claude Code はターミナルを開きっぱなしでも『忘れた』と言ってこない。でも記憶力が無限なわけではない。一杯になる前に会話を要約して畳み(オートコンパクト)、肝心の記憶はファイルに外置きして毎回読み直す——その仕組みと、ときに会話を終わらせたほうが精度が保てる理由を、aigeek.biz 編集長との対話から解きほぐす。

AI は地図を見て答えているのか、それとも次の一語を予測しているのか —— 二つの説明が指していた、同じ一つの仕組み

AI は質問を『意味の地図』の座標にプロットすると説明される一方、『次に来る一語を予測しているだけ』とも言われる。この二つは矛盾しているのか。実は、同じ一つの仕組みを別の高さから見ているだけだ ── 出力と中身という二階建て、そしてカーナビのたとえで、aigeek.biz 編集長との対話から解きほぐす。