
AIの歴史を紐解く ── 75年の道のりを、一つずつ歩き直す
★ 全 9 話・完結
第一章「AI の仕組みを絵で読む」(全 8 本) で AI 単体の内部構造を、第二章「AI と世界のあいだ」(本編 8 + 番外編 1 = 全 9 本) で AI と世界の関係を、それぞれ一周しました。第三章では、「いまの AI が、なぜいまの形になったのか」 ── その 75 年の道のりを辿ります。チューリングの問いから、二度の冬、そして深層学習革命を経て現在へ。各時代に立ち止まって、当時の研究者が何を信じ、何に裏切られたのかを丁寧に見ていきます。
読みかた: 第三章は全 9 話の連作 (完結)。序章 (今回) で 75 年全体の見取り図を示したあと、各時代を 1 本ずつ深掘りする予定です。第一章・第二章を先に読んでおくと、本章の「いまの AI の仕組み」「AI と世界の関係」が歴史の縦糸として立体化します。
第三章 — 連作 (全 9 話・完結)
第1弾(序章):AI の歴史は、どこから始まったのか ── 75年の、二度の冬と三度の春
第三章の幕開け。1943 年のニューロン数理モデルから 2017 年の Transformer 論文まで、75 年の AI 史を三幕(夜明け / 二度の冬 / 現在へ)で見渡す。貫く糸は「記号 vs ニューラルネット」の古い綱引き ── 第二章で見た「三つの道」のルーツは、実は 1950 年代まで遡れる。各時代を深掘りする以降の回への見取り図。
2026-06-02
第2弾:1956年の夏、AI は生まれた。
ダートマス会議で「人工知能」という言葉が生まれた夏。だが協働は空回りし、全期間参加はわずか3名だった。会議に持ち込まれて冷遇された Logic Theorist、400 個の光電池とモーターで重みを物理的に回す Mark I パーセプトロン、そして最初の overpromise ── AI 誕生の生々しい実像を、写真でも語る一本。
2026-06-03
第3弾:最初の冬
三つの引き金 (ALPAC 1966 / Perceptrons 1969 / Lighthill 1973) を追いながら、「本当に冬だったのか」を問い直す。SIGART 会員数は冬の時代むしろ 3 倍に増えていた ── 看板を別名に変えて生き延びた研究者たちと、雪の下で芽吹いていた DENDRAL/MYCIN の地下水脈の話。
2026-06-04
第4弾:エキスパートシステムの時代
1980年代の春 ── 「知識は力」を掲げたエキスパートシステムが企業に AI 投資 10 億ドル超を呼び込み、年 25 億円を浮かせた XCON が成功の象徴になった。だが絶頂の 1984 年に当の Minsky と Schank が「冬が来る」と公言していた ── そして同じ XCON が、保守地獄でそのまま冬の象徴にもなる、二度目の春と冬の話。
2026-06-04
第5弾:深層学習革命
2012/9/30、ImageNet で AlexNet が 2 位を 10 ポイント差で圧倒 ── 二度葬られたニューラルネットが、ImageNet・GPU・冬を生き延びた研究者の三条件が揃った瞬間に主役に。Schmidhuber「数十年前の古い技術が GPU の高速化を得ただけ」── そして「三度目の春は、過去二度と何が違うのか」という宿題を読者に渡す、第三章の論の着地点。
2026-06-04
第6弾:派手な勝利と、静かな論文
2016 年の AlphaGo (李セドル戦 4-1・Move 37・Move 78) と、その翌年に静かに出た「Attention Is All You Need」── 派手な事件と地味な発明の対比。Deep Blue (毎秒 2 億局面の総当たり) と AlphaGo (自己対局で学習) の質的違い、そして著者 8 名が全員 Google を去ったあと、現代の AI 産業が散らばりから生まれた話 ── 1957 年 Fairchild の「8 人の反逆者」との 60 年の韻も。
2026-06-04
第7弾:スケールという賭け
2018-2022 ── サットンの「苦い教訓」、GPT-1/2/3 で一年ごとに桁が変わるパラメータ、スケーリング則、創発と蜃気楼反論、そして ChatGPT が史上最速で 2 か月 1 億 MAU に達した経緯。賭けは勝った ── でも、提唱者サットン自身が 2025 年に距離を置いた、その留保まで含めて読む。
2026-06-04
第8弾:群雄割拠の年
2023 年 ── ChatGPT の衝撃を受け、Google の Code Red、Bard の JWST 誤答デモ、3/14 同日に GPT-4 と Claude、7 月の Llama 2 と Claude 2、12 月の Gemini が一斉に走り出した。同じ土台 (Transformer + スケール) から、能力・安全・統合・開放という 4 つの設計思想へ。各社の打ち出しを等距離で見渡す。
2026-06-05
第9弾 (最終話):「答える」から「する」へ
AI は「答える」存在から「する」存在へ踏み出した ── その先で、何を任せ、どこに線を引くのか。Copilot の系譜・AutoGPT・Devin (15% vs PR 採用率 34→67%) ・Anthropic computer use ・MCP を等距離で並べ、約束と実力の両論で。序章の問い「次の冬は来るのか」に戻り、本物の春か四度目の冬の前夜かを断定せず、読者に問いを残して第三章を閉じる。
2026-06-05 (完結)
第三章は連載中(現在 9 本 (完結))。序章で素描した各マイルストーンを 1 本ずつ深掘りし、自律エージェントの今で締めくくる全 9 話 (完結)。
第一章・第二章も読み返したい方へ
本章は「歴史」を縦糸にした連作です。横糸として「いまの AI の仕組み」(第一章) と「AI と世界の関係」(第二章) を読むと、各時代の論争が現在の議論にどう繋がっているかが立体化します。


















