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Googleは2026年8月27日、検索エンジンの中で会話しながら旅行の計画を立てられる機能「AIモード」に、航空券の価格を追いかける機能、ホテルの予約機能、マイルでの必要枚数を表示する機能という3つを追加したと発表した。これまでのAIモードは行き先や日程の相談に答えるだけだったが、今回の追加によって、実際の予約や決済までを一つの会話の中で済ませられるようになる。出張や旅行の計画に検索エンジンを使っているビジネスパーソンにとっては、調べる場所と予約する場所が同じ画面に統合されることを意味する。
「AIモード」とは何か ー 検索の中の会話型AI
AIモードとは、Googleが2025年のGoogle I/Oで発表した検索機能だ。キーワードを入力して一覧のリンクを受け取る従来の検索とは違い、チャットのように条件や質問を伝えると、AIがまとめて会話形式で答えてくれる。同じGoogle I/O 2025では、Gmailの音声検索機能も発表されている。生成AIをGoogleの主要サービスに組み込んでいく一連の動きの一つがAIモードだと捉えると分かりやすい。似た名前の機能を他社も持っているが、この記事で扱うのはGoogle検索アプリおよびウェブ版に搭載されているAIモードを指す。
フライト価格追跡:300以上の航空会社・180カ国以上で開始
新機能の1つ目は、航空券の価格を追いかける機能だ。AIモードに行き先と日程を伝えると、300以上の航空会社・旅行サイトから集めた最新の価格が会話の中に表示される。気に入った条件を伝えておくと、その後価格が変動したタイミングでメールが届く仕組みだ。Googleはこの機能について、従来から提供してきた航空券比較サービス「Google Flights」の価格追跡機能を、AIモードの会話の中に統合したものだと説明している。対応地域は180以上の国・地域に及び、すでに世界の大半で利用できる状態になっている。
ホテル予約が会話の中で完結、提携は10社
2つ目は、AIモードとの会話の中でホテルを検索し、比較し、そのまま予約まで終えられる機能だ。提携先はBooking.com、Expedia、Hilton、Marriott International、Hotels.com、IHG、Choice Hotels、Priceline、Trip.com、Wyndhamの10社で、決済はGoogle Payを通じて行う。予約の主体はあくまでホテルや旅行予約サイトの側であり、Googleは代金を受け取る当事者にはならず、間を取り持つ立場にとどまる。提供はまず米国で英語版から始まり、数週間かけて対象地域を広げていく計画だ。
マイル・ポイントでの必要額も表示
3つ目は、航空会社やホテルのマイルやポイントを使うと、その旅行にどれだけ必要になるかを表示する機能だ。例えば「アトランタからマイアミまでAAのマイルで行きたい」といった聞き方をすると、必要なマイル数がその場で示される。開始時点で対応するのはAlaska Airlines、Hawaiian Airlines、American、Choice Hotels、Hilton、Wyndhamの6社で、Accor、Flying Blue、Hyatt、LATAM、ルフトハンザのマイレージプログラム「Miles&More」も近く加わる予定だと説明されている。この機能は米国に限らず世界規模で提供される。
なぜ重要か:検索が「予約の入り口」に変わるビジネスへの影響
今回の発表がビジネスパーソンにとって重要なのは、検索そのものが「予約の入り口」に変わりつつある点にある。これまでは検索で行き先や航空券の相場を調べたあと、航空会社やホテルの公式サイト、あるいは楽天トラベルやExpediaのような旅行予約サイトに移動して初めて予約が完了していた。AIモードが価格の追跡から決済までを担うようになると、この「調べる画面」と「予約する画面」を行き来する手間そのものがなくなる。出張の多いビジネスパーソンであれば、航空券とホテルの手配を検索窓の中だけで完結させ、その場で領収書を受け取るという流れも現実味を帯びてくる。
一方で、ホテルや航空会社の側から見ると、Google経由の予約が増えるほど、自社サイトや自社アプリを訪れてもらう機会は相対的に減っていく。GoogleはすでにAIモードの中に検索広告を統合しており、中小企業の集客のされ方が変わり始めている。今回の旅行予約機能も同じ流れの延長線上にあり、旅行・宿泊業界の企業に対しても、Googleというプラットフォームにどこまで予約導線を委ねるかという判断を迫ることになりそうだ。
検索の外にも広がる「予約を代行するAI」という流れ
検索や対話型AIのサービスが、情報を教えるだけでなく実際の購入や予約まで代行する動きは、Google以外の企業のサービスでも広がりつつある。ユーザーが条件を伝えるだけで、比較・選択・決済までをAIが一続きにこなすという設計思想は、今回のAIモードの拡張にもそのまま表れている。今回の発表を単発の新機能追加としてではなく、検索エンジン自体が「代わりに手続きをしてくれる係」に近づいていく過程の一歩として見ておくと、今後の変化を追いやすくなる。決済をGoogle Payに一本化している点も、Googleが検索から支払いまでを自社の仕組みの中で完結させようとしていることの表れだと言える。
今後の展望
Googleは今回の機能について、まず米国・英語圏で先行させ、数週間かけて対象地域や対応言語を広げる方針を示している。マイル・ポイント表示に対応する航空会社やホテルチェーンの数も、今後さらに増える見込みだ。情報を提供するだけの検索から、実際に予約と決済まで担う「AI旅行エージェント」としての性格は、今回の追加によって一段と強まったといえる。
まとめ
GoogleはAIモードに航空券の価格追跡・ホテル予約・マイル表示という3つの新機能を追加し、検索から予約までを一つの会話の中で完結させる方向に踏み出した。出張や旅行の計画を検索エンジンで済ませている読者は、次に旅行の予定を立てるときにこの変化を実際に体感することになりそうだ。
参考・出典
- TechCrunch「Google’s AI Mode can now track flight prices, help book hotels, and more」https://techcrunch.com/2026/08/27/googles-ai-mode-can-now-track-flight-prices-help-book-hotels-and-more/
- Google公式ブログ「How to book travel with AI Mode in Google Search」https://blog.google/products-and-platforms/products/search/book-travel-ai-mode/
- 9to5Google「Google AI Mode adds flight price tracking, hotel booking, & more travel tools」https://9to5google.com/2026/08/27/google-ai-mode-flights/














