AIに資料を作らせると、10分くらいかかることがあります。その10分、画面を見ていませんか。
見ていても、早くはなりません。10分はどうせかかります。変えられるのは、その10分をどこで使うかだけです。
この記事は、たったそれだけの話です。ただしそのままやると20分損をする落とし穴があるので、そこまで含めて書きます。
やることは1つ。投げたら、席を立つ
朝いちばんに、時間のかかるものを1つだけ頼む。そして席を立つ。それだけです。
「頼む」というのは、入力欄に指示を打ち込んで、実行を押すところまでです。以降はこれを「投げる」と書きます。
何を投げるかは、まとまった形で返ってくるまでに時間がかかるものです。調べもの、資料のたたき台、長い文章の要約あたりが向いています。まずは1つから始めてください(2つ以上でも構いませんが、戻る時刻の管理が増えます)。
朝をすすめるのは、出社してすぐが、いちばん待ち時間を作りやすいからです。メールを見る、支度をする、コーヒーを淹れる——どうせやることがあります。その裏で回しておけます。
うちの例で言うと、使ったのは Google の NotebookLM(読み込ませた資料から、スライドや要約を作らせる道具)です。資料を渡して「スライドにして」と頼み、そのあいだにコーヒーを淹れに行きました。戻ってくると11枚できていました。書いた指示は30秒ぶんです。
★ここは道具によって変わります。「10分かかって、まとまったものが出てくる」という作りの道具だから、待ち時間が生まれます。ふつうのチャットのように数秒で返ってくるものは、そもそも席を立つ必要がありません。NotebookLM そのものの使い方はこちらにまとめてあります。
指示で決めているのも2つだけです。
- 誰に見せるものか
- いくつに絞るか
この2つを書けば、あとは待つだけになります。だから30秒で足ります。
★投げる前に、ひとつだけ。会社の資料をAIに渡していいかは、会社の決まりによります。渡す前に確かめてください。便利かどうかと、渡していいかどうかは、別の話です。
落とし穴:終わっても、教えてくれません
ここからが本題です。「投げっぱなしでいい」と思うと、こうなります。
できているのに気づかず、止まったと思ってもう一度投げました。同じものを2回作らせて、20分です。
これはうちで実際にやりました。待つ時間を節約しようとして、待つ時間が倍になった、という間抜けな話です。
原因は単純で、私が使っている道具は、終わっても知らせてくれないからです。画面を見に行かないと、終わったかどうか分かりません。投げっぱなしにできるのは、待っているあいだだけで、終わりの確認だけは自分でやることになります。
だから、投げる前に「戻る時刻」を決めます
対策は1つです。投げる前に、いつ見に行くかを決めておく。
- 10時に投げたら、10時15分に見に行く
- それをカレンダーに1行入れるだけ
頭で覚えておこうとすると、忘れます。忘れると、さっきの「もう一度投げる」が起きます。予定に入っていれば、勝手に思い出させてくれます。
まとめると、投げる前に決めるのは3つ
- 投げる時刻を決める
- 戻る時刻も決める
- カレンダーに1行入れる
指示そのものに書くのは「誰に見せるか」「いくつに絞るか」の2つだけ。上の3つは、その外側で決めておくことです。
戻ってきたら、まず1つだけ見る
見に行って、できあがっていたら——全部を読み直す前に、最初に決めた2つと合っているかだけ見てください。「誰に見せるものか」と「いくつに絞るか」です。ここがズレていたら、中身を直すより頼み直したほうが早いことがほとんどです。
ズレの直し方は答えがズレたときの直し方にまとめてあります。
明日の朝、1つだけ
明日の朝、時間のかかるものを1つだけ投げてから、席を立ってみてください。戻る時刻を決めるのを、忘れずに。
「待つのをやめる」ではありません。待つ時間を、先に渡してしまうという話です。
動画でも話しています
もっと学ぶ
この記事で使った道具はNotebookLMの使い方に、「30秒の指示」の書き方はプロンプトのコツにあります。使い方の全体はクロード活用法(使い方マガジン)に5つの段でまとめています。
【編集メモ】
この記事の落とし穴(同じものを2回作らせて20分)は、うちで実際にやった失敗です。待ち時間を節約する話を書いている本人が、待ち時間を倍にしていました。格好はつきませんが、これを外すと「投げて席を立つだけ」という都合のいい話になってしまうので、そのまま書いています。
下書きの段階で別のAIに読ませたところ、使った道具の名前が記事から抜けていると指摘されました。「AIに資料を作らせると11枚できた」とだけ書くと、手元のチャットAIでも同じことが起きると読めてしまいます。実際は NotebookLM の、資料からスライドを作らせる機能の話でした。条件を落とすと、そのまま言い過ぎになります。いまの本文では道具と、待ち時間が生まれる理由を書いています。
「終わっても教えてくれない」も、私が使っている道具でそうだった、という話です。通知が来るサービスもありますので、お使いのものがどちらかは一度確かめてみてください。









