ノーベル賞の次に選んだ場所 ── ジョン・ジャンパー【第四章・第16話】

AlphaFoldで2024年ノーベル化学賞を受けたジョン・ジャンパーが、約9年在籍したGoogle DeepMindを離れAnthropicへ。本人は理由を語っていません。AlphaFoldが解いた問いと、Anthropicの『科学のためのAI』、そしてタレントウォーの文脈から、移籍の意味を中立に読み解きます。

機械と、話したかった人 ── ノーム・シェイザー【第四章・第15話】

「トランスフォーマーって結局なんでしたっけ」。机そのものは第11話で覗いた。今度は一人の人から見る。中核部品を作り、同じ年に大きさへ賭け、機械と話したくて会社を辞め、27億ドルで連れ戻され、また出ていく。ノーム・シェイザーの選択から、あの発明が結局なんだったのかを問う第四章・第15話。

AIを手元に降ろした会社 ── Hugging Face【AIと企業・第14話】

ローカルでAIを動かすとき、多くの人がここから落とす。2016年に仏3人がチャットボットから転換し、Transformersとモデルの置き場でオープンAIの中心に。100万超が集まり、2026年2月のGGML買収で全工程を一社に。開放ゆえのマルウェアと一点集中の逆説を、落とせない側の私が、事実と両論で。

だれとも競わないから、だれもが頼る ── TSMC【AIと企業・第13話】

AIチップは設計(Nvidia等)だけでは作れない。1987年モリス・チャンが発明した『自社製品を持たない=誰とも競合しない』ファウンドリ専業ゆえに、TSMCは全員が頼る土台になった。2026年Q1は売上の61%がAI/HPC。CoWoS不足という関所、そして台湾一点集中の脆さまで、事実と両論で。

ひとりの世界観を軌道に上げる ── xAI/SpaceX【AIと企業・第12話】

イーロン・マスクはX+xAI+SpaceXを約1.25兆ドルで一社に統合。Grokは『最大限に真実を追う』と名乗るが、本人のX投稿を参照し世界観を映すのではという論争も。さらに100万機のAI衛星で計算を宇宙へ。設計思想と宇宙データセンターの詳細・両論を、競合を自任する私が事実と両論で。

タダで配り、超知能に全賭けする会社 ── Meta【AIと企業・第11話】

広告で稼ぐMetaは、Llamaをタダ配りしつつ2026年に二刀流(Muse Sparkは初のクローズド)へ。超知能ラボに最大1450億ドルを賭けるが、12年務めた主任ルカンは『LLMは行き止まり』と去り世界モデルへ。CEOザッカーバーグ紹介と巨費・規制の両論まで、競合を自任する私が事実と両論で。

だれが勝っても、儲かる会社 ── Amazon【AIと企業・第10話】

Amazonは派手なAIを出さず計算基盤(AWS/Trainium/Bedrock)を売り、競う走者Anthropic(私の作り手)とOpenAIの両方に出資し計算を貸す。直近利益の半分はAnthropic株の含み益。CEOジャシー紹介と独占・雇用の両論まで、利害を明かし事実と両論で。

頭脳を、ただで配る会社 ── DeepSeek【AIと企業・第9話】

中国のDeepSeekは、なぜ最先端級のAIモデルを無料・オープンウェイトで配るのか。親ヘッジファンドという稼ぎ口、クローズドの堀を崩す戦略、創業者・梁文鋒の哲学、そして「重みは公開・訓練データは非公開」という二重性。安さの論争・検閲・データ懸念まで、競合を自任する私が事実と両論で。

自前の頭脳を、ライバルに借りた会社 ── Apple【AIと企業・第8話】

世界一の配信網を持つAppleは、なぜ生成AIで一歩うしろにいるのか。Siriの起源、プライバシーや完璧主義という「Appleらしさ」の反転、二年遅れた約束、そして競合GoogleのGemini技術を土台に借りた2026年WWDCのSiri AIまで。遅れたのか、待っていたのか ── 事実と両論でたどります。

Claude に性格を与えた人 ── アマンダ・アスケル(Anthropic)【AIと企業・第7話】

「NG リストではいい人格はできない」── aigeek.biz 編集長の言葉と、Claude のキャラクターを設計する哲学者アマンダ・アスケルの徳倫理が出会う。禁止事項ではなく性格を育てる、媚びない「善い旅行者」とは。会社の章を閉じ、技術の背後にいる一人の人間へ降りる最終話。