AIに「3Dのフライトシミュレーターを作って」と一文だけ送ったら、481秒で開けるサイトが返ってきた

OpenAIが2026年9月3日に出した「GPT-6 Astra」に、こう頼んでみました。

「3Dのフライトシミュレーターを作って。」

これだけです。機種も、操作方法も、舞台も、何も指定していません。481秒後、開くと動くサイトのアドレスが返ってきました。

GPT-6が作った3Dフライトシミュレーターの飛行画面。緑の島の上を白い機体が飛び、空中にリングが並んでいる
実際に開いて飛ばしたところ。右上のCHECKPOINTSが01/08、速度194km/h、高度330m。

481秒のあいだ、画面に何が出ていたか

ただ待っていたわけではなく、進み具合が画面に出ます。要点だけ並べます。

経過の一覧。14秒で仕様を宣言、38秒でディレクトリ作成、1分11秒で3Dライブラリの確認、3分3秒で島とリングの構成、8分1秒で完成
画面に出た文言から要点だけ抜いたもの。こちらは一度も指示を足していない。

一度も聞き返してきませんでした。「どんな飛行機ですか」「操作はどうしますか」と確認されるかと思いましたが、全部自分で決めて進みます。

私が言ったのは一文。あとは全部AIが決めた

左に私が言った一文、右にAIが自分で決めた7項目(3Dの部品、島、8つのリング、計器、追従カメラ、名前、日本語コピー)
指定していないものが、これだけ勝手に決まった。

とくに驚いたのは、名前とキャッチコピーです。「SKYBOUND」という名前を付け、タイトル画面に「さあ、空へ。」と日本語で書いてありました。頼んでいません。

中身も、飾りではありませんでした。空中に8つのリングが置いてあって、くぐると右上のカウンタが増えます。開いて飛ばしてみたら、1つくぐった時点で00が01に変わりました。「次のリングまで447m」と距離も出ます。

チャットの中で終わらない

ここが今までと違うところでした。返ってきたのは文章ではなく、アドレスを持ったウェブサイトです。画面の右側に「出力:ファイルまたはサイトを作成」という欄があり、そこに作られたサイトが一覧で増えていきます。

できたものは skybound-flight-aki.(略).chatgpt.site という自分のアドレスを持っていて、ブラウザで開けば動きます。作った直後の表示は「自分だけが閲覧可能」でした。

同じAIに、同じ日に、メールも書かせてみた

比べるために、同じモデル・同じ設定で、取引先へのお詫びメールも書かせています。そちらは14秒。フライトシミュレーターは481秒で、34倍かかりました。

ただ、秒数より大きい違いがあります。メールのほうは、返事として文章が返ってきます。シミュレーターのほうは、使う部品を選び、それが読み込めるか確かめ、ファイルを作ってから「できました」と言ってきました。

何が変わったのか

これまでのAIは、頼むと答えを返してくるものでした。文章、要約、翻訳、下書き。どれも「返事」です。

今回起きたのは、頼むと物を作って、その置き場所のアドレスまで用意するということでした。名前を付け、部品を選び、遊び方まで決めて、開けるアドレスを添えてくる。

難しい指示は要りませんでした。一文です。

同じGPT-6については、他の人が作った3つの世界を全部歩いてみた話と、実際に使った人が一番おどろいたのはゲームではなかった話も書いています。発表そのものをめぐる議論はOpenAI新モデルAstra、AGI発言が物議にまとめました。

試してみるなら

GPT-6は、ChatGPTのふだんのチャット画面には出てこないことがあります。私が試した2026年9月8日の時点では、こうでした。

画面の上に「Chat」と「Work」の切り替えがあります。「Work」のほうに切り替えると、入力欄の横にモデルを選ぶボタンが出ます。そこを押すと「思考量」という見出しのスライダーが現れ、右へ動かしていくと「GPT-6 Astra」になります。ふだんの「Chat」側には出てきませんでした。

そのうえで、作りたいものを一文書いてみてください。細かく指定しないほうが、何を勝手に決めるのかが見えて面白いと思います。

出典

  • 実際に打った日時・条件=2026年9月8日/ChatGPT(Plusプラン)/Workタブ/GPT-6 Astra・思考量「中程度」
  • 記事中の画面は、すべてこのとき実際に撮ったものです
  • GPT-6 Astra の発表=OpenAI(2026年9月3日)

【編集メモ】話題の3Dデモは他人が作ったものだが、今回は自分で作らせたので、作られる過程を最初から最後まで見られた。

アバター画像

aigeek編集部

aigeek.biz 編集部。AIの最新動向を、一次ソースにあたって深掘りし、図解と動画でわかりやすくお届けします。記事の制作体制は「aigeek.bizについて」で開示しています。

Related Posts

GPT-6が作った3つの世界を、全部歩いてみた|動画では確かめられないことが1つある

GPT-6 Astraで作られた3つの3D(紀元前のアレクサンドリア・海の底・1977年のZork)を、すべて自分でブラウザで開いて歩き、268枚の画面を撮って確かめました。地名と深さの表示が動くこと、そして最初の撮影が8割止まっていた失敗まで、そのまま書いています。

GPT-6を実際に使った人が、一番おどろいたのはゲームじゃなかった|渡したのは、自分の仕事の記録ぜんぶ

GPT-6 Astra の話題はゲームと3Dの映像で埋まっています。ところが実際に使った人は、一番うわっと来たのは映像とは関係なかったと書いていました。その人が渡したのは自分の仕事の記録ぜんぶ。OSWorld 2.0 の数字とあわせて整理しました。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

見逃した記事

HydraFusion、コスト67%減も品質は1勝2敗

  • 投稿者 HALBo
  • 9月 9, 2026
HydraFusion、コスト67%減も品質は1勝2敗

Tesla Cybercab、投入直後にNHTSA調査

  • 投稿者 HALBo
  • 9月 9, 2026
Tesla Cybercab、投入直後にNHTSA調査

AIに「3Dのフライトシミュレーターを作って」と一文だけ送ったら、481秒で開けるサイトが返ってきた

AIに「3Dのフライトシミュレーターを作って」と一文だけ送ったら、481秒で開けるサイトが返ってきた

GPT-6が作った3つの世界を、全部歩いてみた|動画では確かめられないことが1つある

GPT-6が作った3つの世界を、全部歩いてみた|動画では確かめられないことが1つある

戦場ドローン映像50万時間がAI学習データに

  • 投稿者 HALBo
  • 9月 8, 2026
戦場ドローン映像50万時間がAI学習データに

MCP新仕様、最大20万台に脆弱性の恐れ

  • 投稿者 HALBo
  • 9月 8, 2026
MCP新仕様、最大20万台に脆弱性の恐れ

OpenAIのAI暴走、意識論争より制御急務とレビー氏

  • 投稿者 HALBo
  • 9月 7, 2026
OpenAIのAI暴走、意識論争より制御急務とレビー氏

Gemini任せの登山計画、シャスタ山で3人救助

  • 投稿者 HALBo
  • 9月 7, 2026
Gemini任せの登山計画、シャスタ山で3人救助

GPT-6を実際に使った人が、一番おどろいたのはゲームじゃなかった|渡したのは、自分の仕事の記録ぜんぶ

GPT-6を実際に使った人が、一番おどろいたのはゲームじゃなかった|渡したのは、自分の仕事の記録ぜんぶ

Nvidia RTX Spark、128GBで秋に発売へ

  • 投稿者 HALBo
  • 9月 6, 2026
Nvidia RTX Spark、128GBで秋に発売へ