OpenAIが2026年9月3日に出した新しいAI「GPT-6 Astra」で作られた3Dが話題になっています。紀元前のアレクサンドリア、海の底、1977年の文字だけのゲーム。どれも動画で回ってきます。
ただ、動画には1つだけ確かめられないことがあります。本当に自分で歩けるのか、です。誰かが撮った映像を見ているかぎり、それは決まった道順を見せられているのと区別がつきません。
そこで3つとも自分で開いて、歩きながら268枚の画面を撮りました。以下は、その記録です。
結論から——3つとも歩けた

3つとも、決まった映像を再生しているのではなく、自分の操作で移動できます。パソコンのブラウザで、無料、登録も要りません。
「歩けた」の証拠は、画面の隅に出ている
歩けたかどうかは、感想ではなく画面で確かめられます。3つとも「いまどこにいるか」を画面に出し続けているからです。移動していなければ、この表示は変わりません。
アレクサンドリアは、上に地名が出ます。通りから研究所へ、その奥の中庭へ進むと、表示が入れ替わっていきました。

海の底は、右上に深さが出ます。潜っていくと20.9メートルから30.0メートルまで下がり、浮かび直すと戻りました。

3つ目のZorkは、白い家に向かって道を歩いていき、そのまま中に入れました。家の中で正面のドアを見ると、板が打ちつけられていて開きません。画面には「Boarded front door」(板でふさがれた正面ドア)と出ます。文章だけのゲームにあった細部が、立体として置かれていました。
3つとも、同じ人が作って、中身を公開している
この3つは同じ作者のもので、ソースコードがGitHubで公開されています。ライセンスはMIT——つまり誰でも中を見て、動かして、確かめられます。
うまくいった1回を見せられているのではない、と言えるのはここです。信じるかどうかではなく、開いて確かめられる。
書けないこと——どれくらいのやり取りで作られたかは、公開されていない
これらを紹介するとき、「一言で作れた」という言い方をよく見かけます。この記事ではそう書きません。どれくらいのやり取りを重ねて作られたのかは、公開されていないからです。
実際、アレクサンドリアには目的地の一覧、音声の案内、章立てされた解説が付いています。かなり手の込んだ作りで、一度の指示で出てきたようには見えません。確かめられるのは「できたものが今すぐ触れる」ところまでです。
正直に書いておくと、最初、私は歩けていなかった
1回目の撮影では、アレクサンドリアの110枚のうち86枚が同じ場所で止まっていました。柱にぶつかって、そこから先に進めていなかったのです。
問題は、私がそれに気づかなかったことです。撮った中から5枚を抜き出して目で見て、「ちゃんと歩けている」と判断していました。その5枚が、たまたま動いていた区間だっただけでした。
気づいたのは、目で見るのをやめて、隣り合う画面の差を数字で測ってからです。撮り方を直したら、止まった画面はゼロになり、中庭の奥まで届きました。この記事に載せている96枚は、その撮り直したほうです。
ここは、AIを使うときにそのまま当てはまります。思ったとおりに動かないとき、まず疑うべきなのは相手ではなく、自分の入り方のほうです。そして「何枚か見た感じ大丈夫」は、確かめたことにはなりません。
今日やること——5分でいいので、自分で開いて歩く
読むだけだと、この話は「すごい映像が出たらしい」で終わります。自分の指で動かすと、話が変わります。
3つとも無料で、登録も要らず、パソコンのブラウザで動きます。リンクは下の出典に置いてあります。5分でかまいません。
同じGPT-6については、実際に使った人が一番おどろいたのはゲームではなかったという話も書いています。派手なほうと、そうでないほうの両方です。発表そのものをめぐる議論はOpenAI新モデルAstra、AGI発言が物議にまとめました。
動画で見る
ずんだもんとAIロボくんの会話で、同じ話を1分26秒にまとめています。
出典
- Alexandria(紀元前250年ごろのアレクサンドリアとムセイオン)/作 Ethan Mollick / MITライセンス / 本体・ソース
- ABYSSAL(海の底)/作 Ethan Mollick / MITライセンス / 本体
- Zork: The Great Underground Empire(1977年のテキストゲームを3Dに)/作 Ethan Mollick / MITライセンス / 本体
- 記事中の画面は、いずれもうちで自分でブラウザを開いて歩いて撮ったものです(転載ではありません)。撮影日 2026年9月6〜7日。
- GPT-6 Astra の発表(2026年9月3日・OpenAI)
【編集メモ】動画で見せられるのは「歩いている映像」までで、「歩ける」ことそのものは映像では証明できない。だから自分で開いた。地名と深さの表示が変わることを証拠として置いたのは、読者が同じ手順で追試できるようにするため。最初の撮影が8割止まっていた件を残したのは、それが今回いちばん実になった失敗だったから。









